Hej! みなさま、こんにちは。スウェーデン留学経験者「めい」です。
11月に入り少しずつ冬の訪れを感じる季節となりましたね。
そしてこの時期になると楽しみで仕方がないのが、クリスマスです。
北欧のクリスマスといえばどのようなイメージをお持ちでしょうか?また、スウェーデンのクリスマスについては、どのようなイメージがありますか?
田舎町の赤い一軒家。ドアを開け一歩外に出れば、澄んだ空気。そして一面にキラキラと輝く雪景色が広がり、よく見ると前日から降り続いた雪がひざの高さまで積もっている‥

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私のスウェーデンでのクリスマスの始まりはそんな美しい朝でした。
今でも思い出すと、何かスゥッと心が落ち着き温かい気持ちになります。
今回は私が体験したスウェーデン人家族とのクリスマスをご紹介したいと思います!
【北欧スウェーデンのクリスマス】街や各家庭のオーナメントが綺麗!
12月に入ると街はクリスマスムード一色になります。
他のヨーロッパ諸国と同じく、12月25日から逆算して4週前の日曜日からクリスマスの準備が始まります!(なので、年によっては、11月末からクリスマスムード一色になる時もありますね)
街の至る所にクリスマスの装飾やイルミネーションライトが飾られて、街そのものが輝きを増します。
クリスマスオーナメントやイルミネーションに見とれてしまうあまり、私はいつもかなりのバカ面で街を見上げてしまっています(お恥ずかしい!)
初めてスウェーデンを訪れる方は、田舎町まで訪れる時間がなくても、ストックホルムでも十分にクリスマスムードをお楽しみいただけること間違いなしです。
「アドベントキャンドル」でカウントダウン
また、各家庭では、“アドベントキャンドル“と呼ばれるクリスまでの日々をカウントダウンするように、毎週一本ずつ灯りをつけるクリスマス恒例のキャンドルを飾ります。
クリスマス前になるとすべてのキャンドルに灯りがつき、「クリスマスがやってくるー!!」と言わんばかりに飛び跳ねたい気持ちになります!!(笑)
オレンジにスパイスを刺して飾る「ポマンダー」
画像:PhotoPin
その他にも、各家庭でクリスマス前になると準備する“ポマンダー”といわれるもの。
これは、オレンジに“クローブ”と呼ばれるスパイスをさしてリボンを巻いたものです。
私は見た目は好きではありませんが(ごめんなさい笑)中世ヨーロッパ時代には、疫病予防があるとさせていたようです。
魔除け代わりだったのですね〜。
Julstjärna(ユールファーナ)星のオーナメントを飾る
画像:PhotoPin
また、Julstjärna(ユールファーナ)=”クリスマスの星”と呼ばれる大きな星形のランプを窓辺に飾る習慣があります。
天井からつりさげる式のものと、置物式がありクリスマス前の時期は街中を歩いていると家々に飾らされているのを見ることができます。
スウェーデンは日本のようにカーテンをして、家の中が見えないようにするという文化がそこまでないので、窓辺にランプやキャンドルを飾って家の中から見ても、外から見ても楽しめるような“見せる”インテリアをしている方が多いように思います。
街中を歩く機会があれば、是非ともおうちの窓にも目を向けてみてください!(怪しまれない程度に。笑)
北欧クリスマスの過ごし方について
スウェーデンのクリスマスは、1年で1番家族そろってのんびりしている日ではないでしょうか。
私のイメージは日本でいうお正月のような感じですね。家族と過ごす、1年の中でもとても大切な日です。
大学や仕事で街に出ている子供も、その時期は帰省し家族みんなで温かい時間を過ごします。
クリスマスはお店も休み!?

(田舎に行けばいくほど、何も営業しておらず、特に個人営業のカフェや雑貨屋さんは、ほとんど営業していません!)
祝日=休む!という概念は、日本以外の場所で住んだ経験のなかった当時の私にはとてもカルチャーショックでした(笑)
しかし、スウェーデンのこういった文化にまた私は惚れてしまったのです!
「祝日だからこそ休む???レストランやカフェ、ショッピングセンターは特に、祝日は稼ぎ時ではないのか!?」と、とても考え方が日本人な私は、学生ながらに衝撃でした。
最近ではストックホルムなどの都会や、チェーンレストランなどはクリスマス当日に営業しているところもあります。

クリスマスにドナルドダックのアニメを見る!?

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クリスマスのイブ日は、家族全員午後3時になると、ディズニーアニメ特集”カッレアンカ”(ドナルドダック)を見る習慣があります。
この時刻に合わせて帰省する家族もいるくらいです。
この番組は約30年以上も放映されていて、当時アニメが珍しかった子供たちは夢中になって観ていたそう。
今ではどちらかといえば、大人の方が盛り上がっているようにも見えました。そんなお茶目な大人たちも可愛いですね。(笑)
北欧スウェーデンのクリスマス「お料理」は家庭の味

クリスマスといえばターキー!そしてケーキ!というイメージがありますよね。
しかし、スウェーデンには私が想像していた以上にクリスマス特有のお食事や飲み物が存在することを、実際にスウェーデンで生活し感じました。
クリスマス料理は、ユールボード(Jul bord)と呼ばれるバイキングスタイルです。
スモークサーモン、ゆで卵にディルとキャビアをトッピングしたもの、クリスマスの大きなハム、クリスプブレッド、そしてチーズなどたくさんの種類のお料理を大きなお皿に並べて、みんな好きなものを好きなだけ取って食べます。
私はいつものことながら、何度も何度もお料理を取りに行きます!
そして、この”バイキング”という日本語も、実はこのテーブルに多くの料理を並べて取りに行くスウェーデンのスタイルを、日本が取り入れてできたもののようです。
今や日本でもお馴染みのバイキングスタイルですが、こんなところに日本とスウェーデンの繋がりがあったとはなんだか嬉しいですね。
スウェーデンのクリスマスポリッジ
画像:IKEA
クリスマスポリッジとはライスポリッジ(ミルク粥)のことです。
実はこれがクリスマス料理に登場すると事前に私は調査しておりました。そして、これが一番不安だったのです(笑)
スウェーデン家族のお母さんが作ってくれていたのですが、「う~ん?香りはまずまず。」
いざテーブルに並んで、その見た目に「オーマイガット。」と思いました。(お母さんごめんね!)

「お米をミルクで煮るなんて…信じられない!お米への敬意ゼロではないか!」くらいに考えいた私は驚愕しました。
スウェーデンではシナモンをトッピングして食べるのですが、これがまた甘いポリッジに不思議とよく合います。
私がガツガツ食べているのを見て、お母さんは「スウェーデンのお米も悪くないでしょ。」と笑っていました。
ポテトグラタン「ヤンソンさんの誘惑(Janssons frestelse)」
これは私の大好物です!!!考えただけでも、お腹がすきます~~。
ジャガイモ、玉ねぎ、クリームソース、そしてアンチョビで作ったグラタンです。
見た目は私たちの食べているグラタンと同じですが、アンチョビがアクセントとなり特別なお味に仕上がります。
この話をしていると私は食べたくてしょうがなくなります。
日本でも材料は手に入るものばかりなので、「すぐにスウェーデンにいけないよ!」という方はご自宅でも作れますよ!
ニシンの酢漬け
画像:Amazon
ユールボードに欠かせないのが、ニシンの酢漬けです。
スウェーデンはご存じのとおり、北国です。昔は食材も乏しく、長い冬を乗り越えるための保存食として酢漬けを重宝していたようです。
ひとくくりに“ニシンの酢漬け”といっても、マスタード味、カレー味、サワークリーム味などなど種類が非常に豊富。
当時の私は酢漬けそのものが苦手だったので、「日本人なら酢漬け好きでしょ!」と優しく満面の笑みでスウェーデン人家族のお父さんに勧められた時は、日本人らしい?性格を発揮してしまい「ノー」とは言えずに、頑張って全種類食べた記憶があります(笑)
そして、いろいろ食べて気が付きましたが、(当時は日本料理に飢えていたのもあるかもしれませんが)「スウェーデンの酢漬けおいしい!!」という印象でした。
特に記憶に残ったのはマスタード味です。

甘い炭酸飲料ユールムスト(Jul Must)
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この飲み物はスウェーデン人が開発した、とっても甘いコカコーラのような炭酸飲料です。
ソフトドリンクなので、アルコールは入っていません。飲んでみると納得ですが、砂糖とホップと麦芽、そしてスパイスが入っているそうです。
日本人からは「甘すぎて飲めない。」と思う意見も多々ありますが…(笑)
クリスマス前になると、崩れてこないか不安になるほど大量にスーパーマーケットに山積みにされ出現します!

ホットワイン「グロッグ」(Glög)で体を温める

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グロッグとはホットワインのことです。
スウェーデンスタイルのホットワインはレーズンやアーモンドなどを入れて楽しみます。
寒い冬、体をポカポカに温めてくれるほっこりする飲み物です。

寒い冬に、身も心も温かくなります〜。
ジンジャークッキー「ペッパーカッカ(Pepperkaka)」でもホカホカ♪

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ペッパーカッカとはジンジャークッキーのことです。
これもまた、スウェーデンのクリスマスに欠かすことができません。
ハートや星、人型など可愛いペッパーカッカが机にたくさん並びます。
「ペッパーカッカなしでクリスマスは来ない!」といっても過言ではありません。
厳しい寒さを乗り越える為に、スパイスの沢山きいたペッパーカッカを食べて体を温める、そして何より優しい気持ちになれるということから始まり、国民に今も愛され続けているようです。

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ジンジャーを食べて体を温めるなんて、日本人の生姜への考え方と同じですね!
クリスマスの時期になるとどこのスーパーマーケットに行っても、これでもか!と言わんばかりにペッパーカッカがお店に大量に並んでいます。
「お土産にもいいですよ!」ともお伝えしたいところですが、私は一度大失敗をしました。

もし、お土産やプレゼントに購入する際は、真空パック状になっているものを買うことをおすすめします!
北欧のクリスマスは1日中食べ続ける
画像:PhotoPin
お食事だけではなく、クリスマスにはお菓子もたっくさん並びます!!!
私のお世話になっているスウェーデン家族は
- クリスマスポリッジ=ミルク粥
- フィーカ=お茶タイム
- ユールボード=バイキング
- フィーカ=お茶タイム
という流れで永遠に食事をします。
1年分はお腹に蓄えた!といえる気持ちになりますよね。しかし、不思議なもので目の前にお料理やお菓子が並んでいると永遠に無意識に?食べてしまいます~。
そして、クリスマス・正月休暇が終わった年明けには、みんな日本人と同じように“正月太り“ならぬ”クリスマス太り“を気にしています。(笑)
北欧のサンタクロースは玄関から入ってくる!?
そしてそして、夜になり2、3回目?のフィーカが終わり、外はもう真っ暗になった頃。
クリスマスツリーのイルミネーションが輝く中、勝手口から「トントントン」と、ノックの音が‥!
雪をブーツにつけ大きな袋を持ったサンタさんが登場しました!
お腹もぽっこり出ていて可愛い体型のサンタさんがまさかの登場です!

スウェーデンではサンタクロースのことを”トムテ”と呼びます。
トムテが「ホォーホォーホォー今日は家が賑わっておるな〜〜さて良い子はどこじゃ。」と言えば、子供たちは大はしゃぎ!これはもう幸せすぎる光景です。
そして、サンタさんが去っていった後はみんなでクリスマスツリーの下にある大量のプレゼント開け大会が始まります!
北欧スウェーデンのクリスマスまとめ

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スウェーデンで私が体験したクリスマス、いかがでしたか?
「GOD JUL!」(ゴーユール)はスウェーデン語で「メリークリスマス!」という意味です。
God=Good Jul=Christmasとなります!
クリスマスの時期になると街の至る所で目にするクリスマスカード、タペストリーや看板などにも「GOD JUL」と書かれているので、もしこの時期にスウェーデンを訪れることがあれば是非探して見てくださいね!